女性の間で増えるのが「尿もれ」
この時期、冷えやくしゃみなどによって、女性の間で増えるのが「尿もれ」。症状は、下着がぬれるとともに、1人で悩んでしまう心理的負担も多いという。ただ、40代女性の3人に1人とされる症状なので、あわてず、正しい知識を得ることが大切だ。
尿もれ(Urinary incontinence=Ui)は、軽度から重度まであり、特に週に1回未満の軽度の人が多い。
軽度は、若い年代でも身近にあるほか、出産後に起きるが数カ月で自然に治るケースもあり、病的といえるものではないという。
名古屋第一赤十字病院の加藤久美子・女性泌尿器科部長によると、「診察室に来る患者さんでも約2割が、軽いUiで、心配しすぎる方。老眼や目尻のしわと同じ、ちょっとのUiは当たり前なのでパニックにならないで」という。
女性の社会進出が進むなか、Uiを老化現象と落ち込み、外出を控えてしまっては、よくない。
具体的な症状には、くしゃみや運動でもれる「腹圧性尿失禁」と、冷えで我慢できずにもれる「切迫性尿失禁」がある。切迫性には薬があり、腹圧性には負担の少ない手術がある。
多くの軽いUi自覚者は経過をみてよく、骨盤底の筋肉群を収縮させて鍛える「骨盤底筋トレーニング」も有用という。
最近は、Ui対策として、ナプキンに比べて吸水性が高い尿ケア専用品もでているので、うまく利用するのもいいようだ。